キミ色
「…そっくりだからさ──……アイツに……。」
儚く笑う…
そんな美波さんの表情を見たのは初めてだった─…
でも、その表情は凄く凄く綺麗だったんだ─……
「感情表すのが下手でね、妙に意地っ張りなの…。その上、自分の弱みを絶対に見せたがらないヒトだった…。生意気を付け加えれば、まるで櫂よ。」
「………」
「でもね、女の子は逆なんだよ。全部言って欲しいんだよ。弱音も悩みも愚痴さえも、一瞬一秒でも何考えてるか知りたいもんなんだよ。」
弱音も愚痴も…?
「かっこ良く居て欲しいんじゃない…。悩みも弱さも全部見せて欲しいんだよ。隠される程辛いモノはないんだから…。」
そう言うと美波さんは机にうつ伏せになった。
そしてカラになった缶を上に積み重ねて行く。
「ねぇ、櫂。これ。」
そう言って俺の目の前に出てきたのは、あの時に貸したボールペンだった。
素直に受け取ると、美波さんは小さく笑った。
「あの時の女の子。櫂の彼女?」
「……うん。」
「そっかー。MiLkyまで来るなんて随分積極的な子だね、…櫂と正反対。」
白い歯を少し覗かせて、美波さんはまた儚く笑う。
美波さんは一体どこを見てるの…?
儚く笑う…
そんな美波さんの表情を見たのは初めてだった─…
でも、その表情は凄く凄く綺麗だったんだ─……
「感情表すのが下手でね、妙に意地っ張りなの…。その上、自分の弱みを絶対に見せたがらないヒトだった…。生意気を付け加えれば、まるで櫂よ。」
「………」
「でもね、女の子は逆なんだよ。全部言って欲しいんだよ。弱音も悩みも愚痴さえも、一瞬一秒でも何考えてるか知りたいもんなんだよ。」
弱音も愚痴も…?
「かっこ良く居て欲しいんじゃない…。悩みも弱さも全部見せて欲しいんだよ。隠される程辛いモノはないんだから…。」
そう言うと美波さんは机にうつ伏せになった。
そしてカラになった缶を上に積み重ねて行く。
「ねぇ、櫂。これ。」
そう言って俺の目の前に出てきたのは、あの時に貸したボールペンだった。
素直に受け取ると、美波さんは小さく笑った。
「あの時の女の子。櫂の彼女?」
「……うん。」
「そっかー。MiLkyまで来るなんて随分積極的な子だね、…櫂と正反対。」
白い歯を少し覗かせて、美波さんはまた儚く笑う。
美波さんは一体どこを見てるの…?