キミ色
なんとなく落ち着かなくて、俺は空羽を追いかけた。



すぐに見つけた空羽は今にも閉まろうとしているエレベーターに乗っていた。



急いでエレベーターまで駆け抜ける。
閉まりかけていたドアにぎりぎり右足をかけた。



《ガシャン…》



その音とともに序々に痛みが足を巡る。
負けじとドアを開けると、目を丸くして空羽が見つめていた。



「…っ櫂!」



その言葉と同時に開くボタンを押してくれたおかげで、俺の足は解放された。



「どうしたの!櫂…?」



驚きを隠しきれないような空羽。



当たり前か…
こんな人がいたら誰だってびっくりする。



「俺も行く。」



「え…?公園に?」



あたかも場違いだといいたげな目で俺を見つめる空羽。



「違うよ。コンビニ行くからついでに…」




恥ずかしくて、ついこんな言葉を言ってしまった。



でも、まぁ嘘ではないし。
丁度、明日のためのレモンティーを買いに行こうと想っていた。




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