キミ色
空羽が持っていた花の半分を抱えて、公園を目指す。
喋りながら歩いていると、すぐに公園についた。



いつも通り遊んでいる子供達がいっぱいいる。



そんな子供達を眺めながら出来るだけ木がいっぱい生えている方に向かっていく。




「どっちにしても、土が違うから多分駄目なんだけどね…」



スコップで土を掘り返しながら、空羽が小さく呟いた。



「…駄目なの?」



「うん…多分ね。でも、あんな狭い世界しか知らずに枯れちゃうなんて可哀想でしょ?」



「…そっか。」



無意味だと解っていながら、俺の手が止まることはなかった。



空羽が大切そうに育てていたのを見てたから…



どうしても、その想いを裏切ることなんて出来なかった。






「櫂だ!!櫂ー!」



大きな声で呼ばれた声に振り返ると、小さな子供が胸に飛び込んできた。





「…聡くん?!」



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