キミ色
「ごめん…、悪いけど…」
「行ってあげたら!?」



断ろうとした俺の言葉に空羽の言葉が重なる。



空羽…?



おかしい…
絶対おかしい…



いつもはこんな無茶苦茶なことなんて言わない。
特に、人を催促するようなことは言わないのに…




「やった!櫂行こう?」



後にひけなくなった俺は仕方なく聡君に引っ張られるように歩いていった。



遠くなる空羽。
絶対におかしい…



どうしたんだよ…空羽。



いつもと違う空羽を不思議に想いながらも歩いていくと、すぐに蓮が姿を見せた。



気まずい…
何よりあわせる顔がない…



申し訳なくて…



「櫂…、久しぶりだね!」



「あぁ…。」



頑張って明るく喋ってるのが、見てとれた。
上手く言葉が浮かばない。



そんな重たい沈黙を破ったのは聡くんだった。



「これ一緒にやろう!」





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