キミ色
「櫂、単刀直入に聞く。遠まわしなのは、嫌いだし。空羽ちゃんのことどう想ってんの?」
それは、正直すぎるほど時雨らしい質問だった。
花音色に染まっている時雨の心の声だった。
時雨が言ってから、少しの時間がたった。
まさか、花音に見える、なんて言える訳もなく。
俺は答えを必死で探すように、少しの時間を時雨に貰った。
そして、俺は結局一番近くにある一番安全な答えを言った。
「……空羽はいとこだよ」
そんなこと、もうとっくに時雨は分かっている。
そのことを知っていながら、俺の口はそう言っていた。
俺は逃げていた…。
時雨から、必死で逃げてたんだ。
本当の気持ちを見破られるのを怖がるように─…
俺が好きなのは…、空羽の後ろに見える花音だ─…
空から太陽が顔を出し始めた。
どうやら今日は快晴のようだ。
太陽の光が時雨に当たり始める。
まるで、花音がおはようというように、時雨にだけ朝日が差した。
その時、時雨が小さく俺に言った。
「なぁ、櫂。あの約束覚えてるか?」
「…あぁ。」
花音と時雨と俺と3人だけでした、秘密の約束。
忘れるはずがない。
俺は一生守り続ける、きっとこれは時雨も一緒だろう。
それは、正直すぎるほど時雨らしい質問だった。
花音色に染まっている時雨の心の声だった。
時雨が言ってから、少しの時間がたった。
まさか、花音に見える、なんて言える訳もなく。
俺は答えを必死で探すように、少しの時間を時雨に貰った。
そして、俺は結局一番近くにある一番安全な答えを言った。
「……空羽はいとこだよ」
そんなこと、もうとっくに時雨は分かっている。
そのことを知っていながら、俺の口はそう言っていた。
俺は逃げていた…。
時雨から、必死で逃げてたんだ。
本当の気持ちを見破られるのを怖がるように─…
俺が好きなのは…、空羽の後ろに見える花音だ─…
空から太陽が顔を出し始めた。
どうやら今日は快晴のようだ。
太陽の光が時雨に当たり始める。
まるで、花音がおはようというように、時雨にだけ朝日が差した。
その時、時雨が小さく俺に言った。
「なぁ、櫂。あの約束覚えてるか?」
「…あぁ。」
花音と時雨と俺と3人だけでした、秘密の約束。
忘れるはずがない。
俺は一生守り続ける、きっとこれは時雨も一緒だろう。