キミ色
「サンキュ!!」
何も言わずに台所まで戻ろうとすると、時雨が不思議そうな声を出して俺の動きを止めた。
「なぁ、櫂!こんなコップあったっけ?!」
「……え?」
その言葉でハッとした俺はゆっくり後ろを向くと、不思議そうにコップを見つめる時雨が目に入った。
そのコップは正しく空羽があの日買ってきてくれたあの青いコップだった。
また胸に走る衝撃…
俺の胸は動揺していた。
「俺、何回か櫂の食器棚整理したことあるけど、こんなん始めて見たぞ?!」
物珍しそうにコップを見つめる時雨。
そんな時雨を見て苦しいと想ったが、時既に遅し…。
「前、新しいの買ったから…」
俺の口はまた勝手に裏腹な言葉を口走っていた。
もう癖みたいに、気持ちより言葉が先に出てしまう…。
何でここで、空羽が買ってくれたって言えない?
何でまた時雨に隠そうとするんだよ…?
頭では綺麗事を並べれても、俺の口からその言葉を出すことが出来なかった。
自分が自分で情けなくて、仕方がない。
何も言わずに台所まで戻ろうとすると、時雨が不思議そうな声を出して俺の動きを止めた。
「なぁ、櫂!こんなコップあったっけ?!」
「……え?」
その言葉でハッとした俺はゆっくり後ろを向くと、不思議そうにコップを見つめる時雨が目に入った。
そのコップは正しく空羽があの日買ってきてくれたあの青いコップだった。
また胸に走る衝撃…
俺の胸は動揺していた。
「俺、何回か櫂の食器棚整理したことあるけど、こんなん始めて見たぞ?!」
物珍しそうにコップを見つめる時雨。
そんな時雨を見て苦しいと想ったが、時既に遅し…。
「前、新しいの買ったから…」
俺の口はまた勝手に裏腹な言葉を口走っていた。
もう癖みたいに、気持ちより言葉が先に出てしまう…。
何でここで、空羽が買ってくれたって言えない?
何でまた時雨に隠そうとするんだよ…?
頭では綺麗事を並べれても、俺の口からその言葉を出すことが出来なかった。
自分が自分で情けなくて、仕方がない。