キミ色
──……?


目を開けると、目に飛び込んできたのはぐるぐる巻きの木目だった。


なんだ、ここ…?


明らかに知らない場所だ。
俺の部屋でも、時雨の部屋でもない。


何で俺…、こんなとこに─…?


そう想い、思い出そうとするが、俺の脳はまだお眠りのようだ。
全く何も思い出せない…



でも、現実は確かに朝を迎えていた。
その証拠に、さっきから俺の顔は直射日光を浴びている。



「どこだよ…ここ、、?」


起き上がると、俺の上にかかっていた毛布がパタンと折れる。
俺は紛れもなくベッドで寝ていた。



白いカーテンに床はフローリング、そして俺が寝ていたのと全く同じベッド…
辺りをよく見回しても、見覚えがなかった。


同じベッドが2つもあるのを不思議に思いながらも、ベッドから出ると扉を開ける音が聞こえてきた。



…誰?



少しの恐怖心を持ちながら、俺は恐る恐る扉の方に視線を向けた。
その人に聞けば、ここが何処なのかきっと分かるだろう。




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