欲しいもの
欲しいもの


「みさきぃ」

私は辰巳のこの声に弱い。甘い、あまぁい声。この声でお願いされたら、絶対に断れない。

「あのね、欲しーものがあるんだぁ」


洋服に家具に家電、アクセサリーや香水は沢山買ってあげた。
今度は一体何が欲しいのだろうか。

「次は何が欲しいの?私に買える物だったら何でも買ってあげる」

私を利用する辰巳も酷いけど、それを知ってて利用される私も馬鹿な女。

「うん。あのね…」

耳元で囁く辰巳。


「みさき…が、欲しーんだぁ」



……は?みさき?みさきって私?私が欲しいってどうゆう事?

「それって……どうゆう意味?」

辰巳は誰もが見惚れる笑みで話始めた。

「そのままだよ?みさきに可愛い服を着せて逃げないよーにしっかり閉じ込めるの。誰にも触らせないし見せない。俺だけのみさきにしたいんだぁ…」


「つまりは、監禁?」

「違う違う。みさきを俺のものにしたいだけー」


やってる事は監禁だよね。





「──ねぇみさきぃ」


辰巳は又あの声で囁く。



「みさきがどーしても欲しーんだぁ」



止めてよ、そんな声でお願いされたら、




「駄目?」






断れないじゃない。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:1

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

貴方と私

総文字数/887

その他2ページ

表紙を見る
妄想

総文字数/1,037

その他2ページ

表紙を見る
血まみれ眼鏡

総文字数/435

その他1ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop