心のキョリは1センチ
付き合って
3ヵ月。

私は木村くんにも、軽く話した。

隠すのはダメだと思ったから。


でも、かえってきた言葉は冷たかった。


「そっか。」


この一言だけ。


関係ないか、
他人事だし…。



付き合っても感じるものはなかった。



家に着くと部屋に入り、腕を切る。



左腕は、
肩や手首。
所々に無数の傷。



「そっか。」




耳に残る言葉。





誰にもわからない痛み。



他人事。





やっぱり男の木村くんには、
分かってもらえなかった。





「辛い…」










そのとき、ケータイが光った。




相手は、ボーカルさん。

《大丈夫?
いつでもメールくれていいからね!?
葵のお兄ちゃんだからさ!!(笑)》


それから、
お兄ちゃんって呼ぶようになった。



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