【短編】少し日焼けをした君は。
クラスに入ると夏休みに何をしていた、とかそれぞれの夏を語っていた。
俺、佐藤祐介はそんなことに興味はまったくない。
「おう。祐介ー!久しぶりだなぁ」
……久しぶりじゃねぇな。
「一昨日、部活であっただろ。」
「何だよ冷てぇな!」
頭の中になにも入ってなさそうなコイツ(←失礼)は、親友(?)の渡部浩輝……
だったかな?
「お前、名前なんだっけ?」
「お、おい!それマジで言ってんのか!?」
「知ってたらそんなアホなこと聞かねぇよ」
「お、俺はだなっ!渡部浩輝って名前だ!よーく覚えておけっ!!」
「あ、やっぱり浩輝か。」
「てか俺ら何年の付き合いだよ…。名前忘れんなよっ!」
……。
………うざいな。
「できるだけ忘れないようにしとくな。」
「いや、忘れんなよっ」