彼女は男の娘?!
和音様と柚優さんが理事長室出た後


貴臣様が何やら楽しそうに私に話しかけてきた。


「あれが 天野柚優 か」



「どうかなさりましたか? 貴臣様」



「ん?ああ…あの子なら、和音の異性嫌いを克服するどころか…



どうかしたら恋愛対象になるかもな」



彼も私と同じことを考えていたようだ。まさか一致するなんて…ね。



「私もそう感じました。



和音様が心許せる女性は限られております。



しかも長い付き合いのお方でないと生徒会にも入れたくなかった…」




「でも…あの子は入学してまだ3か月…。早すぎる。



あの子は俺たちの知らないような、知り合いか」



それはないはず…でも…




そういえば、去年の今頃、和音さまは私に何か言っていたような…



”海聖…俺って何があったんだろうな…。



女に話しかけるなんて…”



その時はただ…少し克服しただけかと思った。



でもそれからあまり進歩した様子が見られなかった。



でも今日、大きな進歩があった。



彼自身が異性を連れてきて、補佐にしたいと言ってくるなんて…

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