隣の席の君。
体育館に着いて
遥香の話を聞きながら、
並んで体育座りをした。
でも、
いつも隣は潤也が隣だったはずの場所に中村がいた。
「よぉ!櫻井」
「…よぉ。」
中村が隣にいることに驚きすぎて
返事が遅れた。
中村は委員長だから
式のときは列の前に並んでる。
普通はそんなに驚くことではないけど、
あたしとってはビックリすぎて
心臓がバクバクだった。
「この感じ久しぶりじゃね?」
中村があたしと遥香に言った。
「「そうだねぇ」」
その通り。
席替えする前の3人だ。
そのあとは特に
話すことはなかったけど
あのほんのちょっと話せただけで
あたしは満足だった。
秋休み明けの始業式も
また隣になれんだぁ…
なんて思ったら
そんなことだけでも始業式が楽しみだった。