隣の席の君。


体育館に着いて
遥香の話を聞きながら、
並んで体育座りをした。





でも、

いつも隣は潤也が隣だったはずの場所に中村がいた。



「よぉ!櫻井」

「…よぉ。」

中村が隣にいることに驚きすぎて
返事が遅れた。



中村は委員長だから
式のときは列の前に並んでる。


普通はそんなに驚くことではないけど、
あたしとってはビックリすぎて
心臓がバクバクだった。






「この感じ久しぶりじゃね?」

中村があたしと遥香に言った。

「「そうだねぇ」」


その通り。
席替えする前の3人だ。




そのあとは特に
話すことはなかったけど

あのほんのちょっと話せただけで

あたしは満足だった。




秋休み明けの始業式も
また隣になれんだぁ…


なんて思ったら
そんなことだけでも始業式が楽しみだった。
< 25 / 35 >

この作品をシェア

pagetop