恋、心、なみだ
不安
真とゲーセン行くから先帰って
有り得ない。
滅多にない部活の休みに、なんで友達とゲーセン行くかなぁ!
しかも、あたしのが先約だよね?
どー考えても!
「はぁー…。」
大きな溜め息が零れる。
「あや?眉間に皺よってる…」
「だってぇー、春がドタキャンするんだもん。しかも、理由が友達とゲーセン。メールは一行、絵文字、顔文字どころか丸もなし!これでニコニコ笑顔でいられる女がいたら、今すぐここに連れてきて!!」
あたしが一気にまくし立てると、奈津子はケラケラと笑う。
「ちょっとぉー、それでも友達?」
「だっていつものことじゃない?鈴宮くんのドタキャンなんて。」
そうか。
周りの認識はそんなんだ。
考えてみれば、高校に入ってからは、ずっとこんな感じだった。