恋、心、なみだ
「ちょっと、あや?何、ひとりの世界に行ってんの。」
いつの間にかトリップしてた…。
「ごめん。ねぇ、奈津子。買い物でもして帰らない?」
「ごめん、あたしこれから彼とデートなの♪」
えぇ。
どーせあたしはひとりですよ。
「ごめんね、あや。また今度ね。」
申し訳なさそうに言う奈津子に、
「今度アイス奢りねっ!」
て言うと、カバンを持って教室を出た。
外に出ると、綺麗な夕焼け空。
中学の頃は、よくこんな夕焼けを見ながら、春と帰ったなぁー。
あたしから告白して、振られると思ってたから、春が「いいよ。」って言ってくれて夢みたいだった。
奈津子はいつものことって言ったけど、前は毎日一緒に帰ってた。
メールだって、もっとマメにしてくれた。
デートだって毎週してた。