運命に導かれて
「いい加減俺のことはルカと呼べと言ってるだろ?それから敬語も禁止だからな。」
それだけ言うとヒラヒラと手を振って部屋を出て行った。
ルカは毎朝必ずこうして羽衣を起こしに来る。
起こし方には少々疑問に感じる部分もあるが。
忙しい身にも関わらず城にいる時はいつもこうして例え少しの時間でも会いに来てくれる。
意地悪なことをたくさん言うくせに本当はとっても優しい。
この頃使用人達の間でもルカは変わったと評判らしい。