運命に導かれて
「あたしが行ってもいいですか?……ダメ?」
小柄な羽衣が上目遣いで小首を傾げてこちらを伺うその姿に
もしも駄目だと言える男がいるなら是非お目にかかりたいものだ。
主の大切な人だとわかっていてもその破壊力には適わずジャンでさえも無意識に顔に熱が集中してしまう。
「あなたは何度私の仕事を奪えば気が済むのでしょうか。全く仕方がないですね。」
ジャンはわざとらしく肩をすくめてみせた。
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