運命に導かれて
「もう。紅茶冷めちゃったじゃない〜。」
ルカに淹れた紅茶はすっかり温くなり、羽衣はブツブツ文句を言いながら今度はソファーへと腰をおろす。
「そんな真っ赤な顔して言われても説得力ないけどな。クククッ。」
ルカは山積みの書類に目を通し始めていた。
「やっぱりルカは意地悪だ。」
「その意地悪が好きなのは羽衣だろう?」
「…そうだよね。あたしはどんなルカも大好きっ。じゃぁお仕事頑張ってねっ。」
勢いよくソファーから立ち上がると羽衣は爆弾発言を投げて出て行った。