運命に導かれて
「羽衣様ならそう仰ると思っておりました。では早速練習を始めましょうか。まず手始めにヒールの靴になれなければいけませんね。」
あんぐりと口を開けて王子らしからぬ顔になっているルカを尻目に
ジャンはどんどん話を進めようとする。
「ちょ…ちょっと待て。羽衣本気か?本気ならパーティーは参加することにしてもいい。だがジャンとの練習は却下だ。俺が教える。」
やっと動き出した王子はまた振り出しに戻るようなとんでもないことを言う。
「だからルカ様にはやるべきことがたくさんあるのですよ。」
「練習、いやパーティーが終わったらやる。」