運命に導かれて
早朝の微睡みの中、先に覚醒したのはルカだった。
隣を見ればあどけない寝顔で身体をまるめスースーと寝息をたてる羽衣。
情事後そのまま眠りに落ちた羽衣は裸で、柔らかなブランケットの隙間から更に柔らかい胸がもう少しで見えそうだ。
「あんなに無理させたのにまだ元気なのかよ。」
ルカは思わず自身に突っ込んだ。
それもそのはず。
ルカは初めての羽衣を何度も何度も求めてしまったのだから。
「んっ。……ルカっ。」
羽衣がモゾモゾと動きルカの腕に擦り寄ってくる。
「起きたのか?」
返事はなく、返ってくるのは規則的な寝息のみ。
寝言で名前を呼ばれるなんて幸せだが、そんな幸せに浸る余裕がルカには全くなくなっていた。
「なんの拷問だよ……。」
ルカがそう零すのも無理はない。
羽衣がモゾモゾと動き擦り寄ってきたせいで、ルカの腕に感じる柔らかな膨らみ。
結局、我慢できずに寝ている羽衣にイタズラをし、朝から濃い時間を過ごしたのは言うまでもない。