運命に導かれて
第13章
言葉通りルカと羽衣が心身共に結ばれてから3ヶ月。
「羽衣様、とってもお綺麗です………。」
アリーは朝から既に泣いていた。
「アリー。ありがとう。今から泣かないでよ。あたしまで泣きそうになっちゃうから。」
―――コンコン――――
控えめなノックが響き、アリーが扉を開ければそこには……
「ルカっ!!」
一瞬羽衣とアリーは目を合わせ驚いた顔になる。
今まで一度もノックなどすることのなかったルカがそこに立っていたから。
「羽衣。凄く綺麗だ。」
「あ…ありがとう//ルカも凄くかっこいいよ。」
2人の雰囲気を読んでアリーはそっと部屋の外へ出た。
羽衣は純白のウェディングドレスに身を包み、ダークグレーのタキシードに身を包んだルカに抱きついた。
「お…おい。皺になるだろうが。」
口ではなんだかんだ言いながら腕はしっかり羽衣の腰に回っているのはいつものことで。
「キスは誓いの時間まで取っておくか?」
2人が抱き合えばいつもならすぐに降りてくるルカの唇。
今日は唇の前に意地悪なルカの微笑みが降りてきた。
「いやっ。我慢できないから今ちょうだいっ。」
「っ…//仕方ないな。」
勿論仕方ないなどと露ほども思っていないルカから与えられるとめどないくちづけ。
ジャンが痺れを切らして部屋に入ってくるまで2人は飽くことなくお互いの唇を堪能した。