運命に導かれて
「どうして?」
羽衣の脳内は疑問だらけだ。
「また様子を見に来ると言っただろう。」
「……あれは夢じゃなかったんだ……?」
羽衣は自問する。
「羽衣は俺の夢を見たつもりだったのか?俺の夢を見てくれるなんてな。」
ニヤリと笑うルカに羽衣は頬を染めてうつむき
アリーは何が何だかわからないと目をパチクリさせていた。
「アリー少し外してくれ。」
アリーは以前のこともありすぐには答えず、ルカと羽衣を交互に見やる。
ルカの目にはあの時のように怒りの色は微塵も含まれていなかったし
羽衣も戸惑ってはいるがアリーを見て頷いたので
アリーは静かに部屋を後にした。