運命に導かれて
「フッ。羽衣は…どこまでも暖かいな。俺は絶対に羽衣を離さない。2度と元の世界にも帰してやれない。それでも俺の傍にいてくれるか?」
いつのまにかまた形勢逆転で羽衣はすっぽりとルカの腕の中。
「もちろんです。あたしもルカ様とずっと一緒にいたいです。」
「羽衣。愛してる。」
耳元で囁かれる言葉はどこまでも甘く、流れる時間さえどこまでも甘い。
ルカが抱き締める腕を緩め羽衣の顎にゆっくりと手をかければ
夕陽が射し込み橙色に染まる部屋で
2人は何度も何度も飽きることなく唇を重ね続けた。