【短編】十一屋(トイチヤ)~ナニワ金融道~
第一章 ナニワの金融屋
「へ?」
「へ?やないがなぁ。
オモロイ顔して」
「オモロイ顔なんかしてません…目が点になったというか」
「何でもいいがな、
ほなっ明日、ここに行ってや」
「へ?どこへ?」
「ここや。朝五時っ」
「ご、五時?」
「何や不服か?」
「い、いいえ…
ちょ…ちょっと早すぎやしませんか」
「しゃーないやろ。
お客はん、金返さにゃあきまへんやろ?借りたんやから」
「そ…そりゃそうですけど…」
「ほんなら頑張らんとっ。
五時からの仕事やさかい」
「はぁ
あのー…
何の仕事でしょうか」
「内容か?」
「はい…」
「何やったかなぁ。
まぁ~行ったらわかるやろ」
「はぁ」
「ほなっきばりやっ
時間厳守やでっ遅れるなやっ大事なるでっ」
「は…い…」
こうして、
ついさっきまで一文無しだった朝日喜(あさひき)昇(のぼる)は、
ナニワの金貸し城頭八(じょうずや)に金を借り、帯一本の金を手にしたのだが………
「はぁ…
こんなに要らなかったのに……貸すとなったら太いのかなぁ、あの人……」
朝日喜は帯封の札束を手に家路を帰り、
明日のために
すぐに就寝した。
「へ?やないがなぁ。
オモロイ顔して」
「オモロイ顔なんかしてません…目が点になったというか」
「何でもいいがな、
ほなっ明日、ここに行ってや」
「へ?どこへ?」
「ここや。朝五時っ」
「ご、五時?」
「何や不服か?」
「い、いいえ…
ちょ…ちょっと早すぎやしませんか」
「しゃーないやろ。
お客はん、金返さにゃあきまへんやろ?借りたんやから」
「そ…そりゃそうですけど…」
「ほんなら頑張らんとっ。
五時からの仕事やさかい」
「はぁ
あのー…
何の仕事でしょうか」
「内容か?」
「はい…」
「何やったかなぁ。
まぁ~行ったらわかるやろ」
「はぁ」
「ほなっきばりやっ
時間厳守やでっ遅れるなやっ大事なるでっ」
「は…い…」
こうして、
ついさっきまで一文無しだった朝日喜(あさひき)昇(のぼる)は、
ナニワの金貸し城頭八(じょうずや)に金を借り、帯一本の金を手にしたのだが………
「はぁ…
こんなに要らなかったのに……貸すとなったら太いのかなぁ、あの人……」
朝日喜は帯封の札束を手に家路を帰り、
明日のために
すぐに就寝した。