【短編】十一屋(トイチヤ)~ナニワ金融道~



どのくらいの時間、
車は走っただろう …




見たこともない景色に…






「あのー…


ここはどこですか?


…いったい…どこへ?」



「もう着きますよ♪」

若い男が、
ニコニコしながら返事をする。



「はぁ…そうですかぁ…」





車は、

朝日喜の知らない場所の、
知らない高層ビルの地下へと入っていった。



辺りが暗くなったことに、
不安がよぎる。


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