【短編】十一屋(トイチヤ)~ナニワ金融道~
そして、

一室に案内された。



「こちらです。どうぞっ」


「は、はぃっ」


必要以上に頭を下げながら、入っていく朝日喜。


室内には、
クラシックの曲が、
優雅に静かに流れている。



「どうぞ、お掛け下さい」


「あ、はぃ」



フカフカのソファーに
朝日喜が腰を下ろすと、


「どうぞっ」


可愛らしい声がして、
若い女性が、
朝日喜にお茶をだした。


「あっ有難うございます。
すみません」


またまた必要以上に頭を下げる朝日喜。
< 15 / 27 >

この作品をシェア

pagetop