【短編】十一屋(トイチヤ)~ナニワ金融道~
「そうですか♪良かったです~♪

では、こちらの用紙に御記入を」


「はぃ」


朝日喜は、
ペンを取り、書きはじめる。



書きながら、
ぽつりと朝日喜は呟いた。



「夢のような話だぁ…」


中年の男は、
微笑みながら朝日喜に囁く。



「夢ではないですよ。
現実ですよ。

返済が遅れましても、
催促したりしませんので御心配なく。

我が社は、
お客様がわずらわしくないよう、
お客様への【安心】を
第一に考えております」



「はぃ」



優しく微笑む二人に、

朝日喜はお辞儀をしながら、
感謝気味にホッとした笑みを浮かべた。
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