シャイニング・ライト
 「止みそうにないよね」と、晃もぎこちなく微笑み返した。
 
 バス停は、学校の校門を出てすぐの所にあった。でもこの雨じゃ、バス停に着くまで

に下着までびっしょりになってしまいそうだった。

 彼女-桜井由利と名乗った彼女は、いかにも女の子らしい腕時計を覗いて、いぶかし

げな表情を浮かべ、

 「う~ん。やっぱり濡れるの覚悟で行くしかないかぁ。次最終バスだし仕方ないよ

ね」

 「あっ・・・!ちょっと待って」何日か前に折り畳み傘をしまっていた事を思い出し

た。晃は、肩から下げていたショルダーバックの

 中から、折り畳みの傘を出して、桜井に手渡した。

 「はい、これ使って」

 
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