シャイニング・ライト
吹き付ける風が、予想以上に強い。フェンスをよじ登り、外側に出た晃はそう思った。
この先30センチ先は何もない空間。死と言う先へ導く空間だった。あと三歩進めば奈落
の底へと・・まっさかさま。陽がだいぶ落ちてきて、もう辺りも目をこらさないと見え
なくなってきた。
晃は死ぬ気だった。桜井の説得も意味を成さなかった。生きてく事はもう苦痛と吐き
気の漂う世界で生きると言うこと。それがいつまも続く世界にはいられない。けれど桜
井の言葉は、胸に響いた。最後に温かい言葉だった。
鼓動が太鼓のように胸を叩き、足はこの先にある確実の死の恐怖で震えていた。額から
一筋の冷や汗が流れ落ちる。
「・・・い・・いくぞ・・・・1・・2の・・3・・・・いち・・にの・・・・・・・・・・・」
覚悟を決めた!足を大きく踏み出す。二歩目の左足で地面を叩きつける。
「さん!!」
次の瞬間、晃は宙に舞った。時間が止まる。そう思ったのは一瞬で、何とも言えない
腹の奥から響く重力の感触が身体全体を包む。
-そして・・・一秒か、二秒だろうか、この世にこんな奇妙な音が存在するのが、信
じられないような「グチャッ」という音を身体
の内から響かせた・・・・。晃の意識はその瞬間、現実から遮断され何もない闇へと
化した。
この先30センチ先は何もない空間。死と言う先へ導く空間だった。あと三歩進めば奈落
の底へと・・まっさかさま。陽がだいぶ落ちてきて、もう辺りも目をこらさないと見え
なくなってきた。
晃は死ぬ気だった。桜井の説得も意味を成さなかった。生きてく事はもう苦痛と吐き
気の漂う世界で生きると言うこと。それがいつまも続く世界にはいられない。けれど桜
井の言葉は、胸に響いた。最後に温かい言葉だった。
鼓動が太鼓のように胸を叩き、足はこの先にある確実の死の恐怖で震えていた。額から
一筋の冷や汗が流れ落ちる。
「・・・い・・いくぞ・・・・1・・2の・・3・・・・いち・・にの・・・・・・・・・・・」
覚悟を決めた!足を大きく踏み出す。二歩目の左足で地面を叩きつける。
「さん!!」
次の瞬間、晃は宙に舞った。時間が止まる。そう思ったのは一瞬で、何とも言えない
腹の奥から響く重力の感触が身体全体を包む。
-そして・・・一秒か、二秒だろうか、この世にこんな奇妙な音が存在するのが、信
じられないような「グチャッ」という音を身体
の内から響かせた・・・・。晃の意識はその瞬間、現実から遮断され何もない闇へと
化した。