シャイニング・ライト
と、ジャスティスは晃に向かって小さな黒い塊を投げた。晃はそれを受け取った瞬間だった。手元でポン!と音を立てて、筒状の黒い棒に変わった。変化した瞬間にズッシリと重くなり、手に堪えた。

 「何なんです?この棒は?」
  
 「その棒の先端近くに、丸型のスイッチがあるだろう?押してみろ」

 ジャスティスの言われるがまま、晃はスイッチを入れた。「-!?」

 ジャキン!と鋭い音を立てて、黒い棒の先端からサーベルのような青白く輝く剣が現れた。

 「なっ・・・・・こ、これは・・・」

 晃は吸い込まれるような光を放ち続ける青白い剣に、目を奪われた。不気味にも幻想的にも取れるその光に触れようとした時だった。

 「そいつに触るなよ!指が吹っ飛ぶぞ。何でも切れるって代物だからな。その剣の殺傷能力は高く、何でも豆腐を切るみたいに手

 ごたえも無く切れる光の剣、シャイニング・ソードだ。そしてもう一つはこれだ」

 またジャスティスが黒い玉を晃の足元にほおった。またまたポン!と気持ちのいい音がして、スポーツシューズが出てきた。品のいい

 かっこいいシューズだが、これといって変わったところはない。ジャスティスに促されて履いてみたが、履き心地も普通のものと変わ

 らない。

 「これが武器なのか?ただの靴にしか見えないけど」と、晃は首をかしげた。
 
 「外側にある側面の靴底近くに丸く小さいレバーがある。それを後ろまで引いてみろ。両方だぞ」

 晃は言われたとおり、レバーを引いた。次の瞬間、身体を包む重力が消えたように感じた。自分の体が宙に浮かぶような感覚を始めて

 味わった。少し足を動かしてみる。つま先を立てただけで、ゆうに1メートルは飛び上がった。

 「反重力装置つきのシューズさ。走ればバイク並みのスピードも出るし、飛べば10メートル近く飛翔できるだろう。こいつは天界では

 スピーターって呼ばれている」

 「す・・・凄すぎるぞこいつは・・!!」

 「二つとも解除しといてくれ。話の続きをしよう」

 「分かった」晃は二つの武器のスイッチを切った。

 「それでな・・・・・」話は深夜まで続いた。

 
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