シャイニング・ライト
昼休みが終わって、晃はトイレへと向かった。ジュースまみれの髪と汚れた上着を洗う

ためだ。トイレに入ると、取り敢えず洗面台で雑巾を押し込まれた口をゆすいだ。涙と

ジュースで汚れた顔を洗い、ふと正面の鏡に映る自分に目をやる。

 そこには、情けない男が映っていた。むさったい髪に、凹凸のない目鼻。崩れかけた

というような印象の自分を見て、大きくショックを受けずにはいられなかった。胸がチ

クリと痛くなり、目頭もジワリと熱くなる。晃は、自分のルックスにかなりのコンプレ

ックスを抱えていた。自分の何もかもが嫌いだった。この容姿でどれだけの人に馬鹿に

されただろう・・・。

 そうしている内に、クラスメイト達が入ってきた。昼休みの次は掃除の時間だった。

クラスメイト達はトイレ掃除の準備をし始めた。

 晃もトイレ清掃の担当だったので、箒を持って準備する。

 いざ掃除という時に、金沢と山崎がトイレに入ってきた。どうやら教室の掃除をサボ

る為にトイレに来たようだ。

 
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