今度こそベッドで
「ね、今からサークル見に行くの?」
「うん。じゃあ美月行こ、」
「俺もさ、ついてっていい?」
何を言い出したかと思えば。
ついてっていいかって?
ダメに決まってるじゃん。
「なんで?」
「だって知り合い誰もいねぇもん」
「そんなの知らないし」
きっとOKをもらえると思ってたのか、矢野は顔をしかめた。
「松田さん、ダメかな?」
「ちょっと美月に」
「私はいいよ?」
「美月っ」
美月は優しい。
だから話させたくなかったのに。
「直の友達でしょ?
じゃあ大丈夫だよー」
「…………」
「じゃあ行こっか」
私の了承も得ずに矢野は勝手に話を進め始めた。
最悪。
最低。
キモチワルイ。
なんで、
私を見てくれないの?