真実を嘘だと言い聞かせた僕ら。
3、豹変
「お嬢様、朝ですよ起きてください。学校は辞めても、生活リズムを崩すのは良くありませんよ」
「んー…あと5時間…」
「絶対ダメです。ちゃんと起きたら、クッキーを焼いて差し上げますよ」
そう言い残して晴馬は部屋を出た。クッキー…?そう言われては起きない訳にはいかない。
重たい身体を起こして部屋を出る。階段を降りてぐるーっと家を見回す。
この屋敷に2人しかいないのは、とてつもなく広く感じた。
とても…寂しく思えた。