真実を嘘だと言い聞かせた僕ら。
表紙に何もない。それが逆に中身への興味をそそった。
「……ちょっとだけ…なら…」
俺はぺらりとアルバムをめくった。
俺は、開いた口が塞がらなかった。
『可愛い長男:晴馬』
「な、なんだこれ…なんで俺…」
俺、俺…俺。
そこに写っているのは全部俺。
しかも両親と写ってる写真が無い。こんな写真を撮った覚えも無い。
そういえば俺、小さい頃の記憶が全く無いんだった。
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