BLUE
毎日毎日同じ事の繰り返し。
退屈で、何の刺激も無い日常。
いつからそう感じるようになったのかは覚えていないけれど。


「…くだらない」


そう呟き、紙屑と化した教科書だったものを握り締めた。

外はもう闇と同化している。
廊下の灯りだけが照らす薄暗い教室に少女は一人佇んでいた。
ぐっしょりと水分を含んだ制服が重い。
水が髪を伝って床に落ちた。
中途半端な時期のせいか、濡れた制服に体温が奪われていく。
だけど生憎、私は自分を拭けるようなものは持っていない。
机の上にマジックで沢山書かれた文字の一つを指でなぞる。


何も、感じなかった。最初の頃感じていた、こんなことをしてくる奴等への怒りも、何も出来ない、言えない自分への怒りも。
これが慣れというものなのだろうか。
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