君を好きになって
つまり、人生を甘く、本当に甘く、見過ぎていた。
まともに人生を歩んでこられた方々には、申し訳ないけれど、20数年間そんな感じで生きてきたものだから、急にはこの性分を変えられない。
そんな私と正反対な人間がいる。マイシスターの千昌だ。某演歌歌手の頭文字を取ったかのような名前は、前から気になっていたがまあ、それは置いとくとしよう。
千昌は昔っから努力家だった。長女だからって期待はあったのか、なかったのか、親からものすごいプレッシャーがかけられていたとは思わないが、とにかく何でも見本になるぐらいソツなくこなした。
特に、勉強面では、ビックリするぐらい成績が良かった。それを肌で実感することになるのは彼女が高校に入ってから。