プラネタリウム
私は彼に疑いの目を向ける。
「君、高校生?」
「………まぁ。」
なぜか私を凝視してる彼。
でも、この状況は少し面倒。
補導なんてされたら、
たまったもんじゃない。
「………家出したんか?」
そう。家出したこの状況。
ケータイ。財布。でっかい鞄が2つ。しかも、今着ているのは制服。
どこからどう見たって家出女。
「親心配するやろ。
この辺、物騒やから
送ったるし乗りぃや。」
「…余計なお世話です。
知らない人に着いて行っちゃダメって教わりませんでしたか。
警察だからって、知らない車に乗るほど単純な馬鹿じゃないんで。
それに、
友達の家に泊まりに行くんで
結構ですさようなら。」
私は一気に言ってスタスタとポリを残して歩く。