プラネタリウム
面倒なことは嫌い。
私は、少し離れてからピタリと脚を止めた。
…さっきから誰かが私をつけてる気がする。見られてる気がする。
気持ちが悪い。
私は、ダッと走り出した。
後ろを振り替えると、中年の男っぽい人が血相を変えて私を追いかけてきた。
…きもい!!
面倒すぎるんだけど!!
私は、
暗い暗い歩道を全速力で走る。
そして、
角を曲がって立ち止まり、
荒い息を無理矢理静めた。
角の向こうからは、
荒い息づかいが聞こえてきた。
はぁはぁはぁはぁ…
どんどん近づいてくる。
私は鞄の中のあるモノを握りしめた。
コツコツコツコツ…
来る!!
「うわっ!!」
私はとっさに脚を出して、おっさんをひっくり返した。
そして思いっきり、顔に握りしめたモノを振りかけた。