維新なんてクソ食らえ後始末が大変でしょ、手代木の巻き
片付けが大体終わり、手代木が葵と一息入れていると玄関から声がした。


応対した葵が言った。


「影山さんと言う方が、お兄さまに会いたいと言っています」


手代木が玄関に行くと牢で出会った影山が立っていた。


頭を掻きながら、影山が言った。


「組頭、黙って出ていくなんて水くさいじゃないですか」


手代木は昔のこともあるので話しを聞こうとした。


「まあ、上がれ」


「さっきのは妹さんですか。

美人ですね。

いろいろ話があるので、場所を変えませんか?」


「そうか」


手代木は妹に聞かれたくない昔のこともあるのでちょうどいいと思った。


「近くにいい店があるので、そこにしましょう」


影山は先に立って案内した。
< 18 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop