維新なんてクソ食らえ後始末が大変でしょ、手代木の巻き
「俺は塾を閉める気はない」


影山はフンと鼻で笑った。


「本当に、何も知らないんですね。

今回の件は裏で色々動かないとダメなんですよ。

全ての寺子屋に官憲が入って、つぶされている訳じゃないんですよ」


「そんなことは知っている。

賄賂が用だってことだろう」


「知ってるなら、どうしてやらないんです?」


「俺たちはこんな時代を作ろうとしていたのか。

賄賂で物事が動くなら、徳川の時と同じではないか」


「相変わらず固いですね。

でも、お金は必要なんでしょ。

妹さんの病気を治すには、西洋医術じゃないといけないんでしょ」


「どうしてそれを知っている」


「色々と情報がありましてね」
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