維新なんてクソ食らえ後始末が大変でしょ、手代木の巻き
影山は酒をついで間を取った。


「その習慣が、新政府の各所に入り込んでいるんです。

だからこんなに堕落してしまったのですよ。

世直しには、どうしても、手代木さんの力が必要なんですよ。

手代木さん。

とにかく世直しです。

お金はその報償ということではダメですか」


手代木はしばらく考えていた。


「どんな仕事なんだ」


影山は周囲を見回してから声を低いして言った。


「一緒に内務卿を殺ってくれませんか」
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