維新なんてクソ食らえ後始末が大変でしょ、手代木の巻き
ドカーンという音と同時に屋敷全体が揺れた。


葵がその隙を見て、首藤の手から逃れた。


手代木は落ちていた浪人の刀を拾った。


逃げてきた葵が手代木の後ろに隠れた。


首藤が驚いて言った。


「何が起こった!」

首藤が手代木に剣を突き出した。


「手代木、こうなったら、妹共々あの世に行ってもらう」


首藤がじりじりと間合いを詰めてきた。


「ハーッ」


気合いと共に首藤の剣が突き出して来た。


手代木は間一髪でよけたと思った。


右腕にかすった。

うっすら血が滲んできた。


「西洋剣術か」


「どうだ。西洋剣術は、間合いがはかれまい。
串刺しにしてやる」


首藤はまた突進してきた。


突きの早くすんでで避けるのが精一杯だった。
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