大嫌いだから、ね? ②(短編)
「へっ!?」

「絶対、好きだね、あれは」

「そそそそっ、そんなこと! それにそれに、いつも光くんはいじわるだったし・・・そんな、いまさら」

「今はいじわるじゃなくて、やさしいんじゃないの? とっても」

「そ、それは・・・」



 確かに確かに、光くんはとても優しくなった。

 でもでも、いきなり好きなんて。

 それはそれは、たしかに、好きだったからいじめたとかいわれちゃったりもしたけど・・・でも、それはちっちゃな頃の話しだし。

 高校になって再会してからやっと一ヶ月ってところなのに・・・なんで、すきとかそういう話になるの?



 でも・・・。



 私は無意識に唇に指を添えた。



 光くん・・・私にキ・・・スしたよね、あれは・・・どういう意味だったの?



 ・・・私、ファ、ファーストキス・・・だったんだよ?



 あれからはなにもないし、そのことをあえて、話題にはしなかったから・・・うやむやになっていたけど・・・あれって・・・あれって・・・


 
 どういう意味のキスだったの?

 


 


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