大嫌いだから、ね? ②(短編)
高校生になって、入学式で再会するまで・・・一度も会うことがなかった。
光くんは、始めはともかくとして、だんだんと優しくなってきて・・・いつもいつも、気がつくとそばにいるの。
・・・といってもまだ、再会してやっと一ヶ月。
いじわるされつづけた記憶ーーーいじめっ子の光くんっていうイメージを、優しい光くんに塗り替えることなんて・・・そんな簡単にできない。
っていうか、変化に私はついていけない。
それなのに、好きなんじゃないとか・・・つきあっているの、とかいわれても・・・困ってしまう。
私の中では男の子って、乱暴でいじわるっていう固定観念ができていてーーーそれは光くんの影響大なんだけどーーーだから、今まで一度も恋したことなんてない。
当然、初恋も、まだ。
だから恋なんてわからない。
好きなんて・・・わからない。