大嫌いだから、ね? ②(短編)
「おれがこれを職員室にもっていくから、あと、とじまりしておいてくれる?」

「うん」



 私はうなずいて、鍵を手に取った。

 長岡くんは資料の山の、重さを感じさせない足取りで部屋を出て行く。



「オレはそんなあせるほうじゃないから、大丈夫。

 陽菜さんにはオレのほうがあっていると思うよ」



 去り際の言葉はなんだったんだろう。




 なんだか、いろいろと考えさせられることばかりで、頭が痛い。

 私はぼんやりしたまま、生徒会室の窓をしめ、部屋の外にでた。

 鍵をきっちりとかける。

 ぼんやりしていたせいか、とんっと、廊下に立っていた人に顔からぶつかった。



「ご、ごめんなさい」



 謝って、顔をあげると、そこには光くんがいた。

 しかも、とってもとっても怖い顔をしていた。

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