大嫌いだから、ね? ②(短編)
 でもでも、ほんとに頭にくる。



 振り回すだけ振り回しておいて、あ・・・あんなキスまでしておいてなに?



 ほんとに、なんなの!?



「いったいどうしちゃったの、陽菜? あの、海老原くん、すっかり見かけなくなったね」



 理佳は不思議そうに聞くけど、それは私のほうが聞きたいです、はい。


 
 ほんと、私が避けるならまだしも、なんで、私が光くんに避けられなくちゃいけないの!



 頭にくる。



 そう思いながらも、日々はすぎていって・・・。



 一度、教室の窓から外をみていたら、光くんがグランドで走っているのがみえた。



 ・・・速い。



 ぬきんでた速さで、風と一緒に走っているみたいだった。

 そういえば長岡くんが、光くんたちが男子陸上部発足しようとしていると、いっていた。



 
 
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