大嫌いだから、ね? ②(短編)
「ちょ・・・陽菜」



 見えないけど、声から光くんが思いっきり困ってるのがわかった。

 そばに座った気配がした。

 そっと、肩に手が置かれる。



「ゴメン、陽菜」



 ぽつりという。



「陽菜が悪いわけじゃないのに・・・長岡との話聞いて・・・あせって。

 ・・・あんなことしちゃって・・・。顔合わせられないとも思ったし・・・それに、押してだめならひいてみろ・・・っていわない?」

 

 押してだめならひいてみろ???

 なんですか、それは?



「し、しらない!」



 私は顔をあげずにいった。




 

 
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