純恋〜スミレ〜【完】
「モモちゃん、すごい喜んでたね!!」
「だな」
ゲーセンを出ると、外はもう薄暗くなっていた。
『お姉ちゃんのこれ、あげる』
とピンクのリボンのクマを差し出すと、モモちゃんは目を丸くした。
「本当にいいのっ?」
「モモ!!ダメよ!!これはお姉ちゃんのでしょ?この子ったら……。本当にすみません……」
「いえ、いいんです」
「でも……」
申し分けなさそうに眉をハの字にしているお母さん。