純恋〜スミレ〜【完】
「水に入れば見えないな」
「……優輝……」
もしかして、ヤキモチ妬いてくれてる?
「なんか今日の優輝可愛い!!」
いつもはカッコいいとは思っても可愛いとは思わなくて。
だけど、今日は最高に可愛い!!
思わず優輝の腕にギュッと掴まると、優輝は「ハァ」と小さな溜息をもらした。
「胸、すっげぇ当たってんだけど。あんまり刺激すんなよ」
「……ハハッ。ごめんごめん」
「我慢できなくなったら責任とれよ?」
耳元でそっと囁かれて、体中が熱くなる。
責任?それって……――!!
「……――っ!!」
頭の中で勝手に想像したとき、ボッと耳まで赤くなったのが自分でも分かって。
あたしは赤くなってしまった顔を見られないように、慌てて優輝から顔を背けた。