純恋〜スミレ〜【完】

―――………


体中がフワフワと宙に浮かぶような感覚。


モヤが晴れるとようやく目の前がクリアになった。


また夢……。


この前と同じ感覚。



「アンタ、優輝に騙されてるんだよ」


「騙されてる……?」


「そう。優輝はアンタと好きで付き合ってるわけじゃないって言ってんの」


目の前に立っているのは……麗華さん……?


麗華さんは腕を組んで、あたしを冷たい瞳で見下ろしている。


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