純恋〜スミレ〜【完】
「そろそろ連絡くるかな……」
コンビニと駅前の本屋で立ち読みを終えた時、ちょうど一時間が経っていた。
雑誌を元の位置に戻しながら、学校カバンを肩にかけ直して外に出る。
優輝からいつ電話がかかってきてもわかるように制服のスカートに入れた携帯。
スカートが擦れる度に、携帯が震えているような気がして。
何度か確認したけれど、全て空回り。
それから30分経っても優輝からの連絡はなかった。